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 普及期に入った無線LAN技術 −無線LANの基礎からアクセス方式まで

1.無線LANとは?

コンピュータは、高速化・高機能化する共にダウンサイジングで、高機能パソコンも値下げ競争で大量に出回っている。その結果、オフィスや研究室などでは一人1台のワークステーションやパソコンが装備され、ISDN、DSL、光ファイバー化の移行と共にデジタル化が大幅に進化している。
このような状況の下で、LANの構築が、オフィス内、研究所内、倉庫内、工場内、企業内、大学内等に急速な広がりを見せているのは自然の成り行きと見ることができよう。
さらに、これらの有線LANが、組織の変更や拡充、それに伴うレイアウトの変更に柔軟に対応したり、ワークステーションやパソコンなどの端末の移動使用などの目的で、ケーブル配線が不要である電波を利用した無線LANが待望されるところとなってきた。


1−1.開発に至るまでの経緯

 ★構内移動体通信の現状

低速データ伝送 → 特定小電力無線設備(免許不要)

● テレメータ、テレコントロール

 @ 家庭用テレメータ・テレコントロール

 A 機械、クレーン、ロボット、無人車両制御のテレコントロール

 B 農業ハウス用テレメータ、テレコントロール

 C 工業監視用計測テレメータ

 D 医療用テレメータ

 E ビル防犯、防災用テレメータ、テレコントロール

● 低速データ伝送システム

 @ 事務所などのLANの無線化

 A 事務所などにおけるパソコン間のデータ伝送の無線化

 B 同じくパソコンとプリンタ間などの端末機器間の無線化

 C 商店、スーパーなどにおける販売在庫管理システムの無線化

● 構内ページング

 @ オフィス、デパート、ホテルなどにおける呼び出し、およびメッセージなどの情報伝達

 A 建築現場、工場内などにおける呼び出し、およびメッセージ伝達

 B 銀行、市役所、病院などにおける呼び出し、メッセージ伝達

● 構内データ伝送

 @ 工場、事務所内、工場内などにおけるコンピュータネットワークの無線化

 A スーパー、デパート、レストランなどのPOS端末の無線化

● 移動体識別

 @ 有料道路の入出門、通行料金の一時停止なしの自動徴収管理

 A 自動車、トラックなどの車、列車、貨車などの運行管理

 B 生産ラインにおける工程の自動化

 C コンピュータルーム、特定の建物などの入出門管理

 D 社内での行き先、出退社管理、セキュリティ管理

 E バス、電車などでの定期券の代用

表1 特定小電力無線による低速データ伝送

最大データ伝送速度

4800bps

32kbps

通信距離

100〜200m程度

50〜100m程度

通信方式

単信、半複信、複信

複信

送信制限時間

40秒

30秒

チャネル数

制御チャネル

単信の場合:2

その他の場合:1

1

データ伝送チャネル

単信の場合:18

その他の場合:9

20

データ伝送チャネルの選択方法

キャリアセンスによる自動選択方式

使用周波数帯

400MHz帯

1200MHz帯

無線局免許

不要

空中線電力

最大10mW

 

 ★有線LANの無線化について

有線LAN、例えばイーサーネットなどの無線化については、元々アメリカで実用化が進められ、またその標準化については、

● 1990年 : IEEE802委員会に802.11ワーキンググループが設置。

● 1991年1月 : 電波技術審議会において「周波数の共有に関する技術条件」の検討。

● 1991年6月 : 準ミリ波帯におけるレーダとの共用問題、および準ミリ波帯における固定無線および固定衛星回線との共用問題についての一部答申。

● 1991年7月 : 電波技術審議会で「無線LANシステムの技術的条件」の検討開始。

● 1992年7月 : 準マイクロ波帯の周波数を利用するスペクトラム拡散方式の無線LAN(ここでは、伝送速度2Mbps程度のもの)システムの技術的条件につき答申書がまとめられた。

● 1999年9月 : IEEE802.11b策定。


1−2.無線LANの需要動向

 ★LAN市場と無線LAN

表2 日本におけるLAN市場(資料が少し古くてごめんなさいm(_ _)m!)

年度

1993年

1994年

1995年

2000年

LAN端末数[万台]

350

500

650

1300

無線LANの割合[%]

5

10

15

20

無線LAN端末数[万台]

17.5

50

97.5

260

無線LAN市場[億円]

250

600

975

2600

 ★無線LANのメリット

有線LANを無線化した場合、以下のようなメリットが挙げられる。

● 配線からの解放

● 端末機設置の自由度向上

● 移動体LANへの組み込みが可能

● 迅速なLANの構築が可能

 ★無線LANの主要技術と商品例

表3 無線LANの主要技術

 

赤外線方式

スペクトラム拡散方式(中速)

スペクトラム拡散方式(高速)

サービスエリア(半径)

見通しで30m

約70〜100m

(屋外で400m)

約70〜100m

(屋外で400m)

伝送速度(ネット)

1〜20Mbps

2Mbps

11Mbps

通信形態

Point-Pointまたはn:n

1:n
n:n

インフラストラクチャモード(1:n)

アドホックモード(n:n)

周波数

赤外光

3×1014Hz

2400MHz

2400MHz

セキュリティ

● 商品例(低価格の代表的な製品)

 @ アイコム   : WAVEMASTERSL

 A コレガ    : Wireless LAN Pack

 B プラネックス : GeoWave

 C メルコ    : AIRCONNECT

 D その他


1−3.無線LANの技術条件

 IEEE802.11はメディア・アクセス制御(MAC)層と物理層のプロトコルを規定した。物理層としてはIR(赤外線)、FHSS(Frequency Hopping Spread Spectrum:周波数ホッピング方式スペクトラム拡散)とDSSS(Direct Sequence Spread Spectrum:直接拡散方式スペクトラム拡散)の3つが規定されたが、伝送速度は2Mbit/秒であり、まだこの時点では有線に比べると「高い・遅い」という欠点があり、市場に浸透できなかった。
しかし、この状況も1999年9月に拡張規格として、IEEE802.11bが策定されて一変する。この規格では、DSSSを使用した場合の伝送速度を11Mbit/秒まで引き上げ、DS製品の優位性を築くものとなった。


2.無線によるデータ伝送

2−1.無線データ伝送の基本技術

 ★アクセス方式(CDMA)とは?

● FDMA

周波数分割多元接続、アクセス方式のチャネル分割を周波数軸上で行う。

● TDMA

時分割多元接続、アクセス方式のチャネル分割を時間軸上で行う。

● CDMA

符号分割多元接続、アクセス方式のチャネル分割を電力軸上で行う。

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図1 アクセス方式の比較図

表4 アクセス方式機能別比較

伝送

効率

チャネル同期

ネット

同期

伝送

速度

耐マルチバスフェージング

ピーク電力

伝送

遅延

フィルタ

難易度

その他

FDMA

容易

不要

低速

特になし

TDMA

バースト同期

中速

対策要

特になし

CDMA

コード同期

不要

低速

対策要

技術的課題が多い

PAMA

バースト同期

不要

高速

対策要

大容量加入,間欠データ向け

 

 ★パケットアクセス方式とは?(CSMAについて)

パケットアクセス方式は、ネットワークの形態により適した方式を用いる必要がある。

@ スター型(1:n):純アロハ,BTMA,ISMA

A 対等分散型(n:n):スロットアロハ,CSMA

● CSMA(Carrier Sense Multiple Access)

 パケットを送信する前に、チャネルが使用されているかをキャリア検出によって調べ、検出されなければ送出する。衝突が起きる場合は、ほぼ同時に送信を開始したとき、あるいは他局が送信を開始したがその信号が自局に到達する前に送信を開始した場合である。したがって、衝突確率が小さい。
CSMA/CDのCDはCollision Detectionの意味で、パケット送出前にキャリア信号を送り、これを自局で受信し監視する。他局からもキャリアが送信されていると受信キャリアの検波出力が増大することから衝突を判断し、ランダムな時間間隔をおいて再度送信を試みる。この方式は、有線LANの標準のパケットアクセス方式になっているが、無線LANでは、キャリアレベルの差が大きいため使えない。そのため、後ほど説明するCSMA/CAが考案された。

 ★変復調方式とは?(デジタル情報変復調方式)

● 振幅変調(Amplitude Shift Keying)

 sin波の振幅(Amplitude)の大小(または有無)で情報ビットを表現したデジタル変復調。

● 周波数変調(Frequency Shift Keying)

 sin波の周期(周波数:Frequency)の大小により情報ビットを表現したデジタル変復調。

● 位相変調(Phase Shift Keying)

 sin波の向き(位相:Phase)で情報ビットを表現したデジタル変復調。


2−2.特定小電力無線

 特定小電力無線は比較的狭いエリアでの利用を目的とした通信のための制御で、目的別に、以下のような種類について規格が定められている。

@ ラジオマイク用

A テレメータテレコントロール用

B データ伝送システム

C 医療用テレメータ

D 無線呼び出し用

E 移動体識別

F 無線電話用

この中で、無線LAN用に用いられる低速および高速データ伝送について次で説明する。

 ★通信方式

データ伝送に用いる通信方式は、FDMAによるマルチチャネルアクセス方式である。

● 各無線局はキャリアセンス機能を持ち、データを送信する前に、そのチャネルを他局が使用しているかいないかをキャリアの有無を検出して判断する。

● 使用中であれば、他のチャネルに切り替えて同様の動作を行う。これにより、多数の局が空いている周波数を有効に利用することができる。

● データは連続またはパケットを送ることができるが、通信開始時に相手局との通信手順が必要であるため、短いパケットでは通信効率が悪くなる。

● 低速データ伝送の規格では、40秒毎に2秒休止期間をおく必要があるので大量のファイル転送などでは注意が必要。

 ★変復調方式

低速データ伝送では、FSKまたはGMSKが代表的で、構内データ伝送ではGMSKを用いる。

● GMSK

スペクトラムの広がりを制限する方法の一つであり、ベースバンド信号をガウスフィルタを用いて狭帯域化する方式。


2−3.光無線通信

 無線LANとしての光通信のメリット・デメリットを考えてみる。

● メリット

@ 電波のような法規制がないため通信方式、変調方式、伝送速度などを自由に設定できるので最適システム構成ができる。

A 電波に比べ光は直進性が高く干渉エリアが小さいため、子局間あるいはシステム間干渉がほとんど問題にならない。

B 電波のようにマルチパスフェージングが生じないため、フェージング対策を用いなくても安定な受信ができる。

● デメリット

@ 遮蔽物の影響を受けるため、設置位置に制限が生じる。

A 移動しながらの送受信は困難である。

B 自然光、人工光に影響を受けることがある。


2−4.デジタル移動通信システムによるデータ伝送

 ★テレターミナル

小電力システムと異なり広域でサービス可能なデータ専用伝送システムとしてテレターミナルがある。

主要諸元を次ページに示す。

● 周波数帯:900MHz帯。

● 伝送速度:4.8kbps

● 変調方式:FSK

● 無線回線制御方式:マルチチャネルアクセス方式

● ゾーン構成:半径3km程度

● 無線チャネル数:200チャネル

● 通信方式:パケット通信

● 誤り制御:R-S符号誤り訂正

 ★デジタル自動車電話(現在の携帯電話の前身)

主要諸元を以下に示す。

● 周波数帯:800MHz、1.5GHz

● 送受周波数間隔[MHz]:130.48

● キャリア周波数間隔[kHz]:50

● アクセス方式:TDMA

● 基地局ゾーン半径[km]:0.5〜20

● 1キャリアあたりのチャネル数:3

● 伝送速度[kbps]:42

● 音声符号化方式[kbps]:VSELP 11.2

● 誤り訂正:畳込み符号化、ビタビ復号(音声)、BCH符号(データ)

 ★PHS(Personal Handyphone System)

音声サービスとデータサービス(32kbps)が現行、実施されている。

主要諸元を以下に示す。

● 使用周波数帯:1.9GHz帯

● キャリア周波数間隔:300kHz

● アクセス方式:TDMA

● 多重数:4

● 通信方式:複信

● 変調方式:π/4シフトQPSK

● 伝送速度:384kbps

● 空中線電力:10mW


2−5.ミリ波・準ミリ波によるデータ伝送

 ★ミリ波帯の特徴

● メリット

@ 広帯域伝送が可能である。

A 指向性が鋭いため相互干渉が少ない。

B 波長が短いため装置が小型化できる。

C 帯域減衰が大きい。建物による遮蔽性の良いことを利用したシステムを構成できる。

● デメリット

@ 高速伝送ができるため、逆に屋内伝搬特性の把握、マルチパスフェージング対策が必要となる。

A 指向性が鋭いため、LANへの利用ではサービスエリアの確保のための工夫が必要である。

B ミリ波デバイスが高価である。


2−6.その他の無線データ伝送システム

 ★微弱電波の利用

微弱電波は電力の制限以外、帯域、通信方式の規定がないため、近距離の簡易的な通信に多く用いられている。LANへの応用について考えてみると、出力の制限と帯域(300MHz帯)を考えると、サービスエリアが半径10mで最大伝送速度が200bps程度の超低速データ転送となってしまうため、LAN用途には向かない。


3.無線LANの技術

 近年、主に中速無線LANシステムに採用されている無線技術であるスペクトラム拡散方式を中心に技術面から現在主流の無線LAN(IEEE802.11b)を解説する。

3−1.無線LANのハードウェア技術

 ★主な仕様(IEEE802.11b)

● 利用周波数帯:2.4GHz帯(ISMバンド)

● 利用帯域:2.400GHz〜2.4835GHz

● 利用チャネル数:14チャネル

● 伝送速度:約11Mbps

● 伝送距離:MAX 30m

● 通信方式:スペクトル拡散方式

● 物理層プロトコル:DSSS(直接拡散方式)

● ネットワークモデル:@アドホックモード Aインフラストラクチャーモード

● 空中線電力:10mW

 ★ネットワークモデル

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図1 インフラストラクチャーモード

● インフラストラクチャーモード

図1のように「アクセスポイント」と呼ばれる基地局を介して通信する方式で、アクセスポイントをハブにつなげば有線ネットワークとの接続も簡単に行える。

図2 アドホックモード

● アドホックモード

図2のように、無線LANカードを装着したPC間で、ピアツーピア接続を行うモード。PC間でデータのやりとりを行うだけなら、無線LANカードがPCの台数分有ればよい。

★物理層プロトコル(スペクトラム拡散)

● スペクトラム拡散とは?

 情報を伝送するために最低限度必要な帯域よりも非常に広い周波数帯域に拡散させる通信方式で、その周波数帯域幅は伝送情報以外の関数に依存する。

● スペクトラム拡散の特徴

@ 各局に異なる符号を割り当てることにより、符号分割多元接続(CDMA)による同一周波数帯および時間の共用が出来る。

A 他の通信からの干渉を受けにくく、他の通信に妨害を与えにくい。

B マルチパスに強い。

C 機密性がある(通信の内容が第3者に漏れにくい。通信していること自体が第3者にわかりにくい)。

D 測位、測距機能を持つ。

● スペクトラム拡散通信システムの原理と構成

図3 スペクトラム拡散通信の原理

● スペクトラム拡散の通信方式は3つある。

@ 直接拡散(DS:Direct Sequence)方式

伝送情報信号よりも非常に高速な拡散符号系列により搬送波を変調する。(データを、それよりはるかに早い速度で切り替わる拡散符号で直接変調する)

A 周波数ホッピング(FH:Frequency Hopping)方式

拡散符号系列のパターンによって搬送波周波数を不連続量だけ偏移させる。(拡散符号のパターンに従って送信する周波数を切り替える)


3−2.無線LANのプロトコル技術

 ★無線LANのプロトコル(有線のMAC層のプロトコル)

● IEEE802.3 CSMA/CD

搬送波検知多重アクセス/衝突検出方式(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection)で、バス型トポロジーを有する伝送路を複数のノードで共有する方式で、いわゆるイーサーネットLANがこれに当たる。他のノードが送信していない状態で有ることを確認して送信し、送信内容と受信信号を比較し衝突が検出された場合、直ちに送信を停止して一定時間後再度送信を行う競合型のアクセス方式である。

● IEEE802.4 トークンバス

同じくバス型の物理トポロジーを有する伝送路を共有する方式であるが、送信権の獲得の方法が802.3とは全く異なる。すなわち、トークンと言う送信許可証が自ノードに巡回してきたときのみ送信が可能な方式である。したがって、その論理トポロジーはリング型である。衝突が発生しないので通信効率が良く伝送遅延が小さいが、トークンの紛失などの障害対策が複雑になる。

● IEEE802.5 トークンリング

802.4と同様のトークンパッシング方式であるが、物理トポロジーがリング型であるためトークンの巡回順序は容易に変更できない。

 ★有線LANとの親和性を重視したプロトコル

有線LANとの親和性を図るには、イーサーネットで標準的に使用されているCSMA/CDを無線LANのプロトコルに移植しなければならない。しかし、CSMA/CD方式の衝突検出アルゴリズムは、信号エネルギーがカテゴリーケーブルと言う伝送媒体中に封じ込められているために可能であるが、無線の場合、受信信号エネルギーは、送信信号エネルギーに対して数十dBも小さいため衝突検出は難しく、このままの形での無線化は困難であるという結果になっている。

この問題を解決するために、以下の無線LAN専用プロトコルが生まれた。

● CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)

 ランダムパルス送出方式がCSMA/CAである。ここでCAとは衝突回避を意味している。この方式は、パケットを送出しようとするノードがパケットの送信に先だってランダムな時間間隔を持つパルス列を送出し、この期間他のノードからのパルスを受信するか否かにより引き続くパケット送出期間に衝突が発生するかどうか判定する。

(a) 衝突が発生しない場合

(b) 衝突が発生した場合

図4 CSMA/CA方式の原理

原理を図4に示す。各ノードはランダムパルスを送出している区間同時に受信を行い、この衝突検出ウィンドウに自局で送出したパルス以外のパルスが存在した場合、ランダムパルス区間で衝突が生じたとみなし、パケット送出を見合わせる。これによって、パケット送出区間での衝突を回避することが可能となる。


4.無線LANのセキュリティ

 現在主流のIEEE802.11bの無線LAN規格ではスペクトラム拡散DS方式を採用している。この方式はFH方式に比べ、機密性に優れている。以下にその概念をする。

4−1.チップコード方式

チップコード1もしくは0をそれぞれ冗長性のある11ビットのコードとして送信することにより、仮にいくつかが送信中に紛失しても残りのビットから元のデータを割り出すことが出来る。さらに、チップコードは送信側、受信側の双方で共有して初めて成り立つ。このチップコードを秘密にしておくことにより、機密性を保つことが出来る。


5.無線LANの課題と展望

 さらに高速な無線LAN規格として、5GHZ帯の周波数帯域を使用し54Mbpsを実現する製品が出始めている(IEEE802.11a)。この帯域での通信方式は、OFDMというヨーロッパの地上波デジタル放送の通信方式に使用されているものを採用している。


6.スペクトラム拡散は将来としても重要な変復調技術

6−1.Bluetooth

● Bluetoothとは?

Bluetoothの主な仕様(IEEE802.15)

@ 利用周波数帯:2.4GHz帯(ISMバンド)

A 伝送速度:約723.2kbps

B 伝送距離:10m/100m

C 消費電力:30mA(送信時)

       0.3mA(待機時)

D 通信方式:スペクトル拡散方式

E 物理層プロトコル:FHSS(直接拡散方式)

F 音声専用チャネル:あり

● Bluetoothの特徴

@ 相互接続性

Bluetoothの特徴のを一言で言うと、この「相互接続性」と言う言葉につきる。とにかく、どんな機器でも同じに接続することが出来る。この相互接続性を確保するには、各機器メーカが独自に仕様を作ってしまうのを防ぐために、仕様上の不明確な点を一つもないように規格策定している。

A キャリアセンス不要

キャリアセンスは、無線伝送路上で現在、通信している局はないか?を確認する行為である。無線LANも含め、この行為は通信の前に必ず行う。Bluetoothの場合、FH方式を採用していることにより、周波数ホッピングを非常に速いスピードで行っている。周波数ホッピングとキャリアセンスは共に通信速度を低下させる要因となる。そのため、Bluetoothでは、キャリアセンスの実装を行っていない。その代わりとなる衝突対処の方法として、衝突があった場合パケットを再送する。と言う方法を採用している。

B マスタとスレーブ、ピコネット、スカッタネット

Bluetoothで構築されるネットワーク形態を指している。無線LANでいう「インフラストラクチャーモード」「アドホックモード」のような意味である。

● Bluetoothの応用製品

@ オフィスでの活用

端末と外部デバイス(プリンタ、ディスプレイ、スキャナ、デジカメ等)とのインターフェース。

A ヘッドセットと携帯オーディオ

携帯型オーディオ機器とイアフォン、マイクとのインターフェース。

B 携帯電話

携帯電話と電子マネーの組み合わせで、自動販売機と通信する。

C ITS(有料道路無人料金徴収システム)

D その他

以上


 
 
 



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