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 ネットワークの知識−LANをメインに!


1. TCP/IPは難しくない(TCP/IPの概要と特徴)

1-1 インターネットのバックグラウンドで動くTCP/IP
2台のコンピュータをケーブルでつないで、お互いにデータをやりとりすることを考えてみよう。
コンピュータは、相手の言っていることを推測して、勝手にやり取りの方法を変えてみたりはしない。予め決められた約束事に従って、忠実にやり取りをする(例えば、相手が今現在通信可能かを相手に問い合わせたりする)。
コンピュータの世界では、このやり取りをするための約束事を「 プロトコル(Protocol) 」 と呼ぶ。
TCP(Transmission Control Protocol)IP(Inter Protocol)も、そのフルネームが示すよ うに、この「プロトコル」なのである。ただし、間違いてはいけない、TCP/IPと呼ぶがTCPとIPは両者別物である。

■ LANやインターネットで利用されているTCP/IP
プロトコルとは、元々外交の用語で「規約書」と言う意味を指している。1つの通信には様々なプロトコルが必要なのである。

@ コネクタの形状に関する規約書
A 使用ケーブルに関する規約書
B 情報受信を知らせる方法の規約書
C ファイルの転送方法に関する規約書
D 電気信号に関する規約書
E 相手の探し方に関する規約書
F エラーを修復するための規約書

このように、コンピュータ同士が通信するためには以上のようなプロトコルが必要なのである。

■ 異機種間接続が得意なTCP/IP
さらに、TCP/IPは機種やOSの違いに関係なく、どんなコンピュータでもネットワークに参加できるプロトコルである。(だから、TCP/IPがわかればインターネットやLANの仕組みがよく解ることになる)

1-2 TCP/IPとOSI 7階層モデル(OSIモデルについて)

ネットワークのためのプロトコルは、いくつかの階層(レイヤー)に分かれて仕事を分担しており、TCPもIPも或る1つの階層で役割を果たしているに過ぎない。TCPとIPは、これらの階層のプロトコルと連携してネットワークを構築している。

■ OSIの7階層モデル

アプリケーション層
プレゼンテーション層
セッション層
トランスポート層
ネットワーク層
データリンク層
物理層

■ TCP/IPのレイヤー
OSI 7階層モデルのうち、TCPがトランスポート層のプロトコル、IPはネットワーク層のプロトコルに該当する。

1-3 TCP/IPネットワークの「かたち」と「のうがき」(TCP/IPの役割)

■ パケット交換と回線交換
@ 回線交換方式
電話と同じ考え。複数の通信相手がいても、予めハード側で一人の相手とだけ通信出来るようにする。
A パケット交換方式
郵便小包や宅急便と同じ考え。データはパケット(小包)に仕分けされて送り出されるので、1本の回線で複数の相手と複数のデータの送受信ができる。

■ パケットの構造

ヘッダ
(荷札)

データ
(荷物)

■ IPの働き
宛先を管理するIPと言うプロトコルは、荷物を誤配送しないように、住所の代わりとなるIPアドレスと言うものを使う。
さらに、IPアドレスの大原則は、一つのネットワークには同じIPアドレスが存在してはいけない。

■ TCPの働き
TCPでは、アプリケーションから渡された荷物の固まりを配送に適したサイズのパケット(小包)に分割し(セグメント分割という)、分割した小包は順番を割り当て仕分けする、さらには誤配送や遅延配送が無いように管理する。
また、TCPでは誤配送がないかを確認する作業があるが、これは仕分け作業の大きな負担となる。そのため、TCP/IPには確認作業を省いた、一方的に配送して終わりにしてしまうUDP(User Datagram Protocol)と言う簡易プロトコルがある。

1-4 LANの基本的な仕組み(LANの仕組み)
LANの基本的な仕組みを考えてみる。

■ LAN上での話し方
複数台のコンピュータが通信する場合、あるコンピュータからのパケットはその他の複数台のコンピュータ全てに流される。ただ、宛先に示されたアドレスは、その中の1台にしか該当しない。そこで正しい受け取り先だけが応答し、その情報を受け取る。また、それに該当しないコンピュータは受け取ったメッセージを捨てる。

■ 複数のネットワークの結合
TCP/IPでは、単位ごと(セグメント)のネットワークで接続されたスタイルになっている。このTCP/IPの集合の世界的な規模のものがインターネットと呼ぶわけだ。
ネットワーク機器は、パケットにつけられた宛先情報を見て、その宛先に該当するネットワークか、さもなければその近所と思われるネットワークにだけパケットを送る。これをルーティング(経路制御)という。

■ パケットのセグメント越えとネットワーク機器
@ ルータとは?
ネットワーク層(IP)で切り分ける機器。
A スイッチ・リピータとは?
物理層で切り分ける機器。
B ブリッジとは?
データリンク層で切り分ける機器。

1-5 事前に知っておきたいTCP/IPの「常識」(TCP/IPの接続形式と規格)
具体的なTCP/IPのプロトコルの説明。

■ コネクション型とコネクションレス型の接続
@ コネクションレス型
送信元と受信先がデータのやり取りに対する交渉を行わない。
A コネクション型
相手と接続に関するやり取りを行う。

■ TCP/IPネットワークの信頼性
TCP/IPネットワークでは、TCPというコネクション型のプロトコルを使って、ネットワークの信頼性を高めている。だが、100%の信頼性を保証するネットワークではない。

■ TCP/IPはどこが管理しているの?
RFC(規格化団体) → TCP/IPプロトコル体系のプロトコルのほとんどはこの文書にまとめられている。


2. TCP/IPの仕組みを理解する
前章での復習
@ ネットワークに参加している全ての機器に、固有の住所(アドレス)を割り振ること。
A その住所表示をベースに、データを最適の経路で送ること。

2-1 IPアドレス(IPアドレスについての詳細)
■ IPアドレスの基本
IPアドレスの表示は、便宜上8桁ごとに区切り、2進数を10進数に変えて表示している。
151.127.26.9
1010111(2進数)=151(10進数)

■ ホストアドレスとネットワークアドレス
@ クラスA
10進数表記で「0.X.X.X」〜「127.X.X.X」までのアドレスを規定している。
A クラスB
10進数表記で「128.0.X.X」〜「191.255.X.X」までのアドレスを規定している。
2バイト分のホストアドレスが使えると言うことだからネットワークアドレス・ブロードキャストアドレスを引くと65534個IPアドレスが使えることになる。
B クラスC
10進数表記で「192.0.0.X」〜「223.255.255.X」までのアドレスを規定している。
1バイト分のホストアドレスが使えると言うことだからネットワークアドレス・ブロードキャストアドレスを引くと254個IPアドレスが使える。
C クラスD
10進数表記で「224.0.0.0」〜「239.255.255.255」までのアドレスを規定している。

■ サブネットマスク
貴重なネットワーク資源の無駄使いを解消するのが、サブネットマスクだ。

■ サブネットマスクの仕組み
サブネットとは、IPアドレス上のネットワークアドレスとホストアドレスの間仕切の位置のことを指す。このサブネットをホストアドレスの方にずらし、その部分までをネットワークアドレスとして拡張する。このとき使うのがサブネットマスクだ。

■ サブネットマスクの設定の意味
@クラスAの場合
11111111 00000000 00000000 000000000
十進数表記で255.0.0.0
AクラスBの場合
11111111 11111111 00000000 000000000
十進数表記で255.255.0.0
BクラスCの場合
11111111 11111111 11111111 000000000
十進数表記で255.255.255.0

■ サブネットマスクを使う上での注意
サブネットマスクを設定する場合、それらのネットワークは物理的に近い関係にあり、外部ネットワークから見て、一つのネットワークに見えなければならない。

■ 特殊なアドレスの使われ方
1つのネットワークに属する全てのホストを対象にして、データを送り出す事を「ブロードキャスト(放送)」と言い、「255.255」のようなブロードキャストのためのアドレスを「ブロードキャストアドレス」と言う。

2-2 ARPとRARP(MACアドレスについて)

ネットワークで使われるアドレスには、IPアドレスの他に、ネットワークに参加するハードウェア固有のアドレスでMACアドレスと呼ばれる(ネットワーク上で相手を特定する手段はIPアドレスだけではない)

■ 物理アドレスと論理アドレス
あるネットワークに参加しているコンピュータに、あるIPアドレスを割り振ったとする。このIPアドレスは、あくまでも論理的なものである。これを論理アドレスという。これに対して、MACアドレスは、あるハードウェアに固有の番号として与えられる。この番号は、別のネットワークに持っていたとしても変わらない。これを物理アドレスという。

■ 物理アドレスを知らなければいけない理由
IPアドレスだけでは、ネットワーク通信機器そのものを特定できない。

■ 物理アドレスを問い合わせるARP
IPアドレスによって、そのネットワーク通信機器のMACアドレスを知る仕組みをARP(Address Resolution Protocol)(アドレス解決プロトコル)と言う。

■ ARPヘッダの構成

ハードウェアタイプ
プロトコルタイプ
ハードウェアアドレスの長さ
プロトコルアドレスの長さ
オペレーション
送信元マックアドレス
(続き)
送信元IPアドレス
(続き)
宛先MACアドレス
(続き)要求パケットではブロードキャストアドレスを指定
宛先IPアドレス

■ RARP
RARP(Reverse Address Resolution Protocol)はその名の通り、今度は逆引きで「MACアドレスからIPアドレスを知る」プロトコルである。

2-3 TCPとUDP(TCPとUDPの違い)

■ トランスポート層のプロトコルの分割
トランスポート層の役割は、互いのプロセス同士がやり取りするため、ネットワーク上に伝送路(リンク)を確保し、データの受け渡しがきちんと行えるよう、それを管理する。

■ ポート番号
複数のサービスを区別する場合、トランスポート層のプロトコルではポート番号で識別する。

■ TCP
TCPは信頼度優先の高度な制御を行うプロトコル、UDPは処理速度優先のプロトコル。

■ TCPセグメントフォーマット

SRC PORT
送信ポート番号
DEST PORT
送信先ポート番号
SEQ
送信シーケンス番号
ACK
受信シーケンス番号
ヘッダー長
リザーブ

コード
ビット

Window
ウィンドウ

Checksum
チェックサム
U-Port
緊急ポインタ
オプション(不要ならつけなくて良い)
(オプションの続き)
データ

■ TCPの制御手順
@ 接続要求
A 接続確立
B データ送信
C 受信データチェック
D 正常受信の場合、それを示すセグメントを送信側へ送る
E フロー制御
F データ送信終了
G 接続の切断

■ UDP
データが届いたかどうかを確認したりする仕組みはない。一方的に相手にパケットを送信して終わる。UDP自身が持っているのは、データが壊れていないかを確認する「チェックサム」の仕組みだけだ。

■ UDPメッセージフォーマット

SRC PORT
送信ポート番号
DEST PORT
宛先ポート番号
Length
データ長
Checksum
チェックサム
データ


3. ルーティングについて

3-1 転送を効率化するルーティング
TCP/IPを利用するメリットの一つに、情報を通す経路が選択できる(ルーティング)が挙げられる。
また、パケット(情報)を流さない。と言うのもルーティングの重要な役割である。ルーティングは、一言で言えば「ネットワーク(道路)の交通整理」である。

■ 静的ルーティングと動的ルーティング
静的ルーティングは、予めどの経路が最適かを予測し、その経路で固定的に経路を定義する。一方、動的ルーティングは、ネットワークの状態をその時々で評価した上で経路を決定する。

■ ルーティングとメトリクス
最適なルーティングは、最適な経路を設定することである。このとき、最適な経路の指標となるものが、メトリックス(距離)と言うものである。

■ RIP
RIP(Routing Infomation Protocol)は、ダイナミックルーティングを制御するためのプロトコルである。

3-2 プライベートアドレスとGateway
■ プライベートアドレスの考え方
「個別のネットワークの中だけで使うことを前提」、「グローバルアドレスの割り当てから除外する」、これをプライベートアドレスという。

サブネット クラスA 10.xxx.xxx.xxx
サブネット クラスB 172.16〜32.xxx.xxx
サブネット クラスC 192.168.xxx.xxx

■ ゲートウェイの利用
ローカルネットワークがプライベートアドレスを採用している場合、サイト間を接続すると、IPアドレスが重複してしまう可能性が高い。これは、IPネットワーク上問題となる。これを解消するのがゲートウェイだ。


4. 物理層やデータリンク層のプロトコル

4-1物理層やデータリンク層のプロトコルとTCP/IP
■ カプセル化
物理層の違いをデータリンク層のプロトコルが吸収して、TCP/IP等の上位プロトコルに引き渡す 。このような仕組みを「カプセル化」という。

4-2 イーサネット(イーサネットの物理的な種類について)
TCP/IPの下位プロトコルの中で代表的な規格。

■ イーサネットのメリットデメリット
1) メリット
@ 1本の同軸ケーブルで接続するバス型接続が出来る。
A 通信を制御するための仕組みが不要。
B 安価である。
C 拡張しやすい。
D 断線に強い
2) デメリット
@ 信頼性が低い。
A データの衝突が発生する。
B 稼働率が低い。

■ イーサネットの物理的な仕様

10Base5
10Base2
10BaseT
10BaseF
トポロジー バス型 バス型 スター型 スター型
ケーブル イエローケーブル Thinケーブル ツイストペアケーブル 光ファイバー
コネクタ バンパイアタイプ BNC RJ-45
最大長 500m 200m 100m 1000m
接続間最小距離 2.5m 0.5m
-
-
備考

現在殆ど使用
されていない

安価/断線に強い

最も普及している。事実上
標準。

高価で殆ど普及してない

4-3 FDDI

FDDI(Fiber Distributed Data Interface)は、その名の通り光ケーブルを利用するネットワークで、トークンリングを発展させている。

4-4 CDDI

CDDI(Copper Distributed Data Interface)は、FDDIの伝送方式を銅線(導線)を利用して行う。

4-5 高速なイーサネット規格

高速なイーサネット規格は現在では、100BaseT(ファーストイーサネット)が挙げられる。

4-6 ATM

ATM(Asynchronous Transfer Mode = 非同期通信モード)は、セルと呼ばれる53バイト長の固定長パケットのみを扱う非同期通信方式である。

4-7 異なるネットワーク間の接続(マルチメディアルータ)

■ 基本的な考え方
ネットワーク層通信プロトコルは物理層、ネットワーク層の違いそのものを補うことは出来ない。このような異なるネットワーク間の接続のためにあるのが、変換ブリッジやマルチメディアルータである。

■ 速度差の問題
異なるネットワーク間の接続で、アクセス制御と並んで問題となるのが、すなわち最大MTU(maximum Transfer Unit)、つまり転送ユニットの違いである。

以上

 


 
 
 



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